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百日咳

長引く咳は「百日咳」が原因の場合があります

百日咳

疾患

なかなか治らないしつこい咳は百日咳が原因の場合があります。

百日咳とは? 百日咳とは、百日咳菌によって起こる細菌感染症です。 子供の病気だと思われていましたが、百日咳は大人でも感染することが明らかになっています。百日咳は、発作性けいれん性の咳が長期にわたって持続するのが 特徴です。感染後7〜10日間ぐらいの潜伏期間の後、鼻水や咳などの風邪の症状が始まります。その後、咳の回数が増えて程度も激しくなってゆきます。 一年を通じて発生が見られますが、春から夏にかけての発生が多く、特に、咳発作は夜間に起こりやすく不眠になることもあります。又、咳き込みによる嘔吐や眼球結膜の出血を認めることもあります。

<お知らせ>

診断には百日咳菌の抗体価の検査を行い、治療にはマクロライド系抗菌薬が使われます。 咳の漢方薬は気管支喘息、小児喘息の漢方治療をご覧ください。

当院の院長が監修した記事が、健康保険組合の広報紙「健康のひろば8月号:大人に広がる百日咳」に掲載されました。 百日咳の最新の流行状況は百日咳の流行状況(随時更新:都内過去5年間)をご覧ください。 ※マスクをしないで咳が続くと、周囲に感染を広めてしまう危険性があります。三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)を接種していない乳児が罹患すると重症化することがあります。適切な治療を受ける必要がありますので早めに受診しましょう。 感染症発生動向調査 週報(国立感染症研究所)

百日咳ワクチンの免疫効果は小学校高学年で半数が消失し、免疫を維持する機会が乏しくなったため、成人患者が急増しています。
 以下、新聞掲載より抜粋
【2010年5月3日 読売新聞】
 「百日咳接種、免疫効果は小学高学年で半数が消失」
 乳幼児期に受ける百日咳ワクチンの効果が、小学校高学年になると約半数で失われることが、厚生労働省研究班の調査で明らかになった。
 社 会全体の感染者が減ったため、菌にさらされて免疫を維持する機会が乏しくなったのが原因とみられる。3年前から国内で患者が急増しており、研究班は 「11~12歳で接種する2種混合ワクチン(破傷風・ジフテリア)に百日咳も加えるなど、追加接種の必要がある」と指摘。国の定期接種計画の見直しを、近 く厚労省に提言する。
 定期接種計画では、百日咳と破傷風、ジフテリアの3種混合ワクチンを、生後3か月~7歳半に計4回接種することになっている。これによって、百日咳の免疫は一生、持続すると考えられていた。
 ところが、2007年に大学生を中心とした流行が発生した。これを受けて、二つの研究班が11~12歳266人を対象に、百日咳に対する免疫物質(抗体)の量を調べたところ、122人(46%)は発症を防げる水準を下回っていた。
 そこで、抗体量が少なかった人のうち57人に、通常の2種混合ワクチンの代わりに、百日咳も加えた3種混合ワクチンを試験接種した。この3種混合は、乳幼児期に接種するものより有効成分が少ないが、51人(89%)の抗体が発症を防げる量まで増えた。
 試験接種を行った中山哲夫・北里大教授は「免疫のない人が増え続ければ、重症化しやすい乳児がワクチン接種前に感染する危険も増す」と話している。
 百日咳 激しいせきが数か月続く感染症。飛まつや患者への接触で細菌が感染し、7~10日間の潜伏期間を経て発症する。特に乳児は、手足のまひなどの後遺症や死亡の危険がある。米国の統計によると、生後6か月未満で発症すると0.6%が死亡する。
【2010年5月31日 日本経済新聞】
 「百日咳、成人患者急増 国立感染研集計 」
 感染するとしつこいせきが長期間続き、乳児では死亡する場合もあるため、子どもの流行が警戒されてきた百日咳で、大人の患者が急増し、今年は小児科から報告される患者の半数以上を20歳以上が占めていることが国立感染症研究所の分析で30日、分かった。
 同 研究所は「現状のまま有効な対策をとらなければ成人を中心とした流行が毎年継続的に発生し、大人から乳児への感染の増加が懸念される」と指摘。現在の乳幼 児期に加え、思春期などにワクチンを追加接種する方法を早急に検討すべきだとしている。同研究所は、全国約3千の小児科定点医療機関からの報告を集計。今 月16日までの1週間の患者数は134人で、この時期では過去10年で2番目に多い。神奈川が20人と最も多く、次いで千葉が18人など。百日咳は夏に患 者が多いため、今後増加が予想される。近年は大学で集団発生が確認されるなど大人の患者が多い傾向があるが、今年は5月上旬までに報告された患者全数のう ち20歳以上が56.0%で、2000年以降で大人の割合が最高。

百日咳の経過と漢方処方

百日咳の治療には抗生物質が必要です。抗生物質のなかった時代は現在より漢方薬の役わりは大きかったです。現在でも漢方薬を併用することにより、症状が緩和されます。

百日咳の経過

①初期  軽い風邪症候群のような症状のカタル期(約2週間持続)、 ②中期  重い咳の発作が起こる痙咳期(約2 – 3週間持続)、 ③回復期 咳が発作的ではなくなって、回数が減少してきます。(約2 – 3週間以上持続)

漢方処方

①  初期 半夏厚朴湯などの処方が多いです。痙咳期への移行予防のための漢方処方になります。 ② 中期 顔を真赤にして咳き込む場合は麦門冬湯が代表的な処方になります。咳のために嘔吐をきたすような場合は茯苓飲が必要な場合もあります。 ③ 回復期 竹筎温胆湯が代表的な処方です。インフルエンザの回復期にも処方されることで知られています。

※当院では、漢方の強要はいたしません。漢方をご希望の方は、受付時にお申し出下さい。

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