QUESTION17.
禁煙を5年以上継続しないと糖尿病になる危険が高いって本当ですか?
Answer
禁煙して5年程度までの人が糖尿病を発症する危険性は、喫煙経験のない人より高いことが、国立がん研究センターなどの研究班による全国約6万人の調査で判明しています。 喫煙者が糖尿病になる危険性は、たばこを吸わない人に比べ、男性1・3倍、女性3倍に高まることが知られています。10都府県の40~69歳の男女を禁煙後5年にわたって追跡、糖尿病の発症状況を調べました。その結果、禁煙した男性が糖尿病になる危険性は、たばこを吸わない男性の1・42倍になりました。禁煙前に比べ体重の増加が少ない男性も、たばこを吸わない男性に比べ糖尿病の危険性が高まりました。 禁煙前に1日25本以上のたばこを吸っていた男性が糖尿病を発症する危険性は、たばこを吸わない男性の2・15倍と高く、喫煙本数が多いほど危険性は高かったです。禁煙5年後以降は、非喫煙者との差はほとんどありませんでした。 禁煙後の女性が糖尿病になる危険性は、たばこを吸わない女性より2・84倍も高かったです。調査を担当した国立保健医療科学院の大庭志野・特命上席主任研究官は「体重が増えなくても、禁煙から少なくとも5年間は健診などで体調に配慮することが大切だ」と話しています。